memo 30 July, 2016





久松定昭/久松真一記念館 館長




□ 名前:久松定昭

□ 肩書・所属:「久松真一記念館」館長

□ 略歴:
1953年(昭和28)岐阜県に生まれる。
東海大学海洋学部卒業後2年間のモラトリアムを経て岐阜市社会福祉協議会に就職、2013年3月(平成25)退職。
2006年(平成18)母屋を改修し、翌年より「久松真一記念館」を開設。


□コメント
この度の『Found:』出展への誘いをいただく一か月ほど前、学生時代から何度かの引っ越しを共にした雑誌や本の中から130冊ほど選んで古書店に持ち込み換金を試みました。あわよくば普段手を伸ばすことをためらう少し高めのアイラかスコッチウヰスキーにでもなればと思いましてね。

あまかった!数分の査定の後、全部で1600円…2/3以上の「本」が値のつかない「物」となってしまいました。
今回の出展は普通のウヰスキーになってしまった本への後悔の念を込めて、残された本の中から再「Found」し、スペースにおさまる本に参加してもらいます。すでにお会いできなくなった著者が多くなりました。


異空間「久松真一記念館」へのご来館お待ちしております。


 
久松真一記念館:
〒502-0817 岐阜県岐阜市長良福光228-2  電話番号/FAX番号 058-231-5317
毎月第2、第4日曜日  午前10時~12時、午後2時~4時  (予約制)

http://www.nagaragawagarou.com/hisamatsu-ikuukan.htm




□ 題名、著者名、出版社、出版年:
「「まなびや」の行方」 日高敏隆 阿部謹也  黙出版 ¥1,800 平成13年(2001)

□ 一番印象に残っているページ、箇所:
「わかる」こととは「自分が変わる」ことである P61
日本には「集団の中にいる個人」しかいない P69
「死後」の話は現世の問題のあらわれ P139
「カラスはなぜ攻撃したのか」 P186


□ コメント文:
兵庫の市民福祉講座に参加した時の記念講演が阿部さんでした。
教養のある人とは…「世間」の中で「世間」を変えていく位置に立ち制度や権威に頼らずとも自らの生き方を通じて周囲の人に自然に働きかけてゆける人のことである。
そんな阿部さんと動物行動学の日高さんの語り合う本を手にとりました。ほんの少しわかったような気がしました。









久松真一は西田幾多郎、鈴木大拙とならぶ、日本を代表する禅・思想家です。
久松定昭さんは、その久松真一の跡取りとして、住まいを改築し「久松真一記念館」を運営されています。

記念館は、博物的、資料的な展示の場というより、晩年の生活の間でもあった室内に、掛け軸や書、蔵書の数々がさりげなく、ときに事もなげに置かれていて、お宅へおじゃまするような趣ですが、遊びごころと、確かな美意識が行き届いたしつらえには、つい時間をわすれて見入ってします。

海の生き物が好きで、大学では海洋学を学ばれたという久松さんの『Found:』。
いろいろなものが、ひとつの棚におもしろくまとめられていて、楽しい展示になっています。